| 八幡市場の一角に店舗兼住宅を構えていた鶴谷益己さん(63)ら。震災で棟続きの五軒が全壊し、三人が死亡した。長年の親しい付き合いで、共同再建を検討。高齢世帯が多く資金的に厳しいことから、高層化によってできる余剰床を分譲して負担を軽くする「等価交換方式」を選んだ。
業者が土地を買い入れ再分譲という方式は取らず、元の地権者四世帯と昨年六月に新聞の折り込み広告で募った八世帯で組合を結成。再建を断念した一軒の土地を買い取ったり、住宅都市整備公団のグループ分譲住宅制度を申請したりと複雑な手続きを自ら行った。業者の利益分が節約され、2LDKの部屋にする場合、元の地権者は新たな負担はほとんどなく、新住民も周辺の分譲マンションと比べ二割程度安く入居できることになったという。
組合の中心となった鶴谷さんは「五十年近い付き合いで、気心が知れていたのがよかった。よくここまで頑張れた」と話していた。 |