テラスハウス

低層接地型住宅とは

低層の2つ以上の住戸が連結された住宅。ひとつひとつの住戸が、テラスと専用の庭をもつところからそう呼ばれるようになったとされる。共同住宅の形態のひとつで、各戸が土地に定着し、共用の壁で接し連続している住宅。長屋建て、連続建てともいわれる。

イギリスの低層接地型住宅

平成8年の建築白書によると、イギリスでは住宅の平均寿命は75年に対し、日本では26年。なんとその差3倍です。
そのイギリスでは、低層で各住戸が地面に接している連続建ての低層接地型集合住宅が200年以上前から建設され、現在でも全住宅のおよそ6割程度(※注)を占めるといわれています。このような低層接地型集合住宅のことを、テラスハウスといいます。
これだけ長持ちする住宅の半数以上が、日本ではあまり一般的でないテラスハウスであるということは、何を物語っているのでしょうか。
※注:イギリスでは2戸連続のものをセミデタッチドハウス、3戸以上連続しているものをテラスハウスと呼んでいますが、ここでは低層で各戸が地面に接している連続建ての集合住宅ということで、双方を併せて広義のテラスハウスと読んでいます。

テラスハウス・長寿命住宅の可能性

イギリスのテラスハウスが長持ちする集合住宅である2つの理由

1、構造の耐久性

レンガ積みなど、耐久性の高い構造により、戦前に建てられたテラスハウスでもリフォームして現在でも住むことができます。つまり、築年数が古くなっても建替えず、構造部分(スケルトン)を生かしたまま、内部(インフィル)を改装して利用することができるのです。

スケルトン インフィル

2、設備更新のしやすさ

接地型という建物形状なので、戸建と同様に共用配管は建物外部の地下に埋められ、設備更新を個別にすることができます。このことで、設備の近代化に対応することができたのです。

テラスハウス イラスト1

このように「構造の耐久性」+「設備更新のしやすさ」が、「ライフスタイル・時代の変化に対応できる住まい」を実現したと考えられます。

日本のテラスハウス

テラスハウスは日本でも1950年頃から導入され、1970年代に多く建設されましたが、現在は減少しています。

日本のテラスハウス減少の理由

多くは構造耐久年数が長くないもので建設されました。構造耐久年数が短いため、築20年程度で建替えを検討する必要が生じ、このとき建替えに必要な住民合意の難しさが問題となりました。
また、隣接住戸間の遮音性能が低く、住戸の独立性が十分に確保されていませんでした。
そして、テラスハウスが戸建のイメージを装って販売されたことで、実際には集合住宅であることとのギャップが生じました。

これらのことで、テラスハウスに対して、あまり良くないイメージがついてしまったようです。しかし、イギリスのテラスハウスがそうでないように、これらはテラスハウスが本質的に持っている問題ではありません。

日本のマンション

築30年を越えると必ず必要となる配管等設備の更新を行う大規模修繕の合意形成が難しく、いまだにイギリスのテラスハウスのように長期にわたる居住ができないのが現状です。
それは、現在増加する超高層マンションでも同様です。

従来のテラスハウスがもっている問題を解決する為に。

長期耐久性を持つ構造を採用。

住宅性能評価における劣化の軽減に関して、等級2以上を確保します。(通常想定される自然条件及び、維持管理の条件下で、構造躯体を50年〜75年(2世代間)まで、大規模改修工事を必要とするまでの機関を伸長するために必要な対策を講じます。)

住戸ごとに構造的に独立した計画を行います。

隣戸間にも柱2本、壁2本の計画とし、遮音性の確保に努め、住戸の独立性を高めます。 隣接住戸間に窓など開口部がないため、開口部を経由した音の伝達が低減されます。

集合住宅として委託管理を行い、長期利用に必要な維持管理運営を行います。

委託管理により、客観的な第3者の専門家を介在させることができます。
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